自動バス幅調整
HALion は、シグナルパス内のすべてのバスの幅を常にモニタリングし、必要なバス幅を自動的に調整しています。
自動調整が適用されるのは、それまでステレオサンプルしか含まれていなかったレイヤーにサラウンドサンプル
ゾーンを追加した場合などです。この場合、レイヤーバスとその下のすべてのバスがサラウンドに設定され、正し
いルーティングが可能になります。ステレオサンプルはそのままチャンネル 1 および 2 に正しくルーティングされ
ます。
シグナルパス内のバス幅を変更するもう 1 つの方法は、ステレオバスのインサートエフェクトスロットの 1 つにサ
ラウンドパンナーを追加する方法です。この場合、バスの出力がステレオからサラウンドに変わり、その下のバス
も自動的にサラウンドに変わります。
➯ また、AUX バスもサラウンド音源からの信号を受信するとバス幅が変わります。
出力バスは自動的にバス幅を変更できません。これは、通常、出力バスはハードウェアデバイスに接続されるため
です。したがって、プラグイン出力バスへのルーティングは手動で変更する必要があります。サラウンドスロット
はサラウンド出力に、ステレオバスはステレオ出力の 1 つにルーティングするようにしてください。
ルーティングが正しく設定されていない場合、対応するチャンネルに赤色の警告アイコンが表示されます。これは、
2 つ以上のバス幅が一致しておらず、オーディオチャンネルがどこにも接続されていないことを示します。
➯ サラウンドバスをステレオ出力に接続する必要がある場合があります。オーディオチャンネルの接続が切れない
ようにするために、インサートの 1 つに Downmix エフェクトを追加できます。このエフェクトは、バス幅を減
らしてステレオにします。
自動出力接続
HALion では、多くの場所で出力を選択できます。出力セレクターは、ゾーン、レイヤーバス、AUX バス、およびス
ロットにあります。各出力には自由に名前を付けることができ、出力セレクターにはこれらの名前が反映されます。
さまざまなスロットのさまざまなプログラムに、利用できない出力構成が含まれている場合があります。これは、指
定した名前のバスが HALion のマルチに含まれていないためです。
名前の不一致によって接続を確立できない場合、ダイアログが開き、未確定のすべてのバスが表示されます。所在
不明のそれぞれのバスに対して、かわりに使用する別のバスを選択できます。
また、レイヤーをプログラムにロードした場合も未確定のバスが生じることがあります。指定したバスをレイヤー
が見つけられない場合、同じダイアログが開き、別のバスを選択できます。
割り当てられた出力バスがホストで無効になっている場合、その出力に接続されている出力チャンネルおよびミキ
サーチャンネルに赤色の警告アイコンが表示されます。ただし、すべての信号はバックグラウンドでマスターバス
にも接続されているため、聴くことはできます。一方、すべての出力セレクターは現在の設定と共に保持されるた
め、ホスト上で出力を有効にすることであとから接続を再確立できます。
ホストの出力構成
Apple Logic 9
HALion では通常、ホストアプリケーションに接続したり、スタンドアローンでハードウェアデバイスに接続したり
するための 32 のステレオ出力と 1 つのサラウンド出力を使用できます。 ほとんどのアプリケーションでこれらすべ
ての出力を利用できます。ただし、Logic 9 では 1 つのプラグインに対して 16 の出力のみ使用できます。HALion の
インスタンスを開く際に、ステレオ、5.1 サラウンド、マルチ出力 (5.1 X 1、ステレオ X 15)、マルチ出力 ( ステレオ
X 16) の 4 つの出力構成から 1 つを選択できます。
Ableton
Ableton Live 8 は、サラウンドバスに対応していません。
Sonar 9
Sonar 9 では、モノラルとステレオですべての出力を有効にできます。モノラルでは、64 のチャンネルを 32 の
HALion ステレオチャンネル用に、6 つのチャンネルをサラウンドバス用に使用します。ステレオ出力を有効にした
場合は、32 のステレオチャンネルと、サラウンドバス用に 3 つのステレオチャンネルを使用します。
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ミキシングとルーティング