10. 鋭角に曲げるのは避けて ください。湾曲させたネイルは、角のないなだらかな弧を描くべきです。
11. ネイルを必要以上に曲げてしま った場合は、反対側に曲げ戻すのではなく、新しいネイルを曲げて ください。
12. 皮質を開く際は、適度な圧力でオウルを挿入して ください。オウルの先端の位置を確認し、意図する深さより過度に深く挿入されないよ
うにして ください。オウルの先端が危険性の高い部位 ( 例えば大腿動脈の付近など ) に向かっている場合は、 これが特に重要になります。
13. ネイルを最適に制御するために、チャ ックのジョーがネイルの平らな部分にぴったり重なるようにして ください。
14. 挿入時はネイルの進入を透視により確認し、 先端が妨げなく前進していることを確認して ください。インプラン トが適切に進まない場合、
医師は挿入を継続すべきではありません。状況を確認し、以下の選択肢を検討して ください。
- ネイルの先端が正しい方向を向いていることを確認する。
- ネイルの先端付近の曲線角度を増す。
- ネイルを優し く ハンマリングする。
- 一回り小さい直径のネイルに変更する。
15. 強いハンマリングが必要となることはありません。ネイルは打つたびに前進すべきです。ネイルが適切に前進しない場合は、医師は
ハンマリングを決して継続しないでください。
16. 2 本目のネイルの先端を 180° 以上曲げないように注意して ください。 1 本目のネイルに巻き付く恐れがあります ( コークスクリ ュー効果 )。
17. 骨端軟骨を意図せず損傷することがないよう、透視によりネイルの先端の最終的な位置を確認してください。ネイルの挿入は骨端軟
骨の少なく とも 1cm 手前で止め、ネイルの最終的なはめ込みのために十分な余裕を持たせることが推奨されます。
18. ネイルを切断する前にトラクシ ョ ンを解除し、 骨の回転とアラインメン トを二次元透視により確認し、 アラインメン ト不良を避けて ください。
19. ネイルの不適切な設置は、インプラン トまたは骨あるいはその両方のゆるみ、ひび割れ、破損につながります。
20. ネイルの位置を何度も再調整すると、ネイルの先端の固定が不十分になる恐れがあります。
21. 使用したネイルの直径に合わせて、適切なカッターとカッターホールを必ず選択して ください。
22. 使用したネイルの直径に合わせて、適切なインパクターを必ず選択して ください。
23. 骨癒合が遅れている、または癒合していない場合は、インプラン トが金属疲労で破損する恐れがあります。
これを回避するためにはインプラン トの交換などの手段が必要になる場合があります。
24. インプラン トは、処置完了時に適宜取り外す必要があります。
予想される有害事象
1. 表層や深部における早期もし くは晩期の感染症。
2. 癒合の遅れ、癒着不可、変形癒合、アライメン ト不良、組織の過剰反応。
3. 硬直、可動域制限、脚を引きずる、脚長差。
4. 麻酔および手術に内在する次のような危険性、ただしこれらに限定されるものではない。
• 軟組織の過敏や炎症。
• 神経の損傷。
• 手術部位における痛みと異所性骨化。
• コンパートメン ト症候群、血栓塞栓事象などの血管障害。
• 成長板の損傷とそれにともなう成長障害。
5. 金属アレルギーにともなう合併症。
6. 肌または関節の貫通を伴う、または伴わないハードウェアの移動やずれ。
7. 整復の遅れ。
8. 再骨折。
重要
すべての症例で良好な結果が得られるわけではありません。不適切な使用、医学上の理由、器具の不具合により、内固定材料の除去
や交換をするために再度外科的処置が必要となります。
術前の準備、術中の手技 ( 正しいインプラン トの選択と装着、手術手技に関する知識を含む ) を外科医が十分に理解することが、良好
な結果を得るために重要です。
適切な患者の選択と患者が医師の指示を遵守し治療方針に従う能力を有しているかどうかが、治療結果に大きく影響します。肉体的、
精神的な活動条件、およびそれらの制限事項を考慮して患者を評価し、最適な治療方法を選択することが重要です。手術対象患者が禁
忌に該当する場合や禁忌要因を有する場合は、ORTHOFIX MJ Flex Nail を使用しないでください。
MRI 安全情報
ORTHOFIX MJ Flex Nail は、MR 環境における安全性と適合性が確認されていません。
MR 環境における発熱、移動、画像アーチファク トに関する試験も実施されていません。そのため、MR 環境における ORTHOFIX MJ
Flex Nail の安全性は不明です。この器具を取り付けた患者をスキャンすると、患者に傷害が発生する恐れがあります。
情報
処理および再処理の手順
以下の手順は Orthofix MJ Flex Nail システムの固定デバイスおよび器具に適用されます。
再使用に関する手順は ISO17664 に準拠した内容です。また、国際的な基準に準拠して Orthofix 社による検証が行われています。医療機
関は手順に従って再使用が行われていることの確認、 検証、 処理作業の日常的な監視を行う責任があります。これらの手順からの逸脱は、
いかなる場合においても再利用を行う医療機関の責任です。
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