JP
本取扱説明書 (テキストおよび図) は、 この製品の正しい使用方
法のみを説明するものです。
警告は、 製品の使用に関連して最も起こ りやすい誤使用を示して
いますが、 全ての誤使用を想定し説明することはできません。 最
新の情報や、 その他の補足情報等は Petzl.com で参照できます
ので、 定期的に確認してください。
警告および注意事項に留意し、 製品を正しく使用する事は、 ユー
ザーの責任です。 本取扱説明書に正確に従わない場合、 重度の
傷害や死につながる危険があります。 疑問点や理解しにくい点
がある場合には、 ペツルにお問合せください。
用途
JAG SYSTEM
コネクター Am'D TRIACT-LOCK (EN 362:2004/B (base) 適合) を
使用して予めセッ トされたホーリングシステムです。
EN 358:2018 規格に適合したワークポジショニング用調節型ラ
ンヤードです。 本製品は墜落からの保護を目的として使用する個
人用保護具 (PPE) です。
JAG TRAXION
EN 567 規格に適合したダブルセルフジャミングプーリーです。
本製品は墜落からの保護を目的として使用する個人用保護具
(PPE) です。
JAG
EN 12278 規格に適合そたダブルプーリーです。 本製品は墜落か
らの保護を目的として使用する個人用保護具 (PPE) です。
本製品の限界を超えるような使用をしないでください。 ペツルの
取扱説明書に記載されている以外の目的では、 本製品を使用し
ないでください。
責任
警告
この製品が対象と しているアクテ ィビテ ィは本質的に危険で
あり、 墜落、 落下物や環境上の危険によ り、 重度の傷害や死
につながる危険があります。
ユーザー各自が自身の行為、 判断、 および安全の確保につい
てその責任を負うこ とと します。
使用する前に必ず:
- 本製品および併用する全ての用具の取扱説明書をよく読み理
解してください。
- 本製品および関連用具の使用方法、 またこれらを使用する活動
におけるリスク管理方法について、 それに特化したトレーニング
を受けてください。
- この製品の機能とその限界について理解してください。
- この製品を使用する活動に伴う危険について理解してくださ
い。
全ての取扱説明および警告に従わない場合、 重度の傷害や
死につながる場合があります。
この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、 あるい
はそれらの人から目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ
使用してください。
ユーザー各自が自身の行為、 判断、 および安全の確保について
責任を負い、 またそれによって生じる結果についても責任を負う
こととします。 各自で責任がとれない場合や、 その立場にない場
合、 また取扱説明書の内容を理解できない場合は、 この製品を
使用しないでください。
適合性
本製品は安全システムの一部です。 本製品がシステムで使用さ
れるその他の器具と併用できることを確認してください。
JAG TRAXION、 JAG および JAG SYSTEM と併用する器具は、 使
用する国における最新の規格に適合していなければなりません
(例: ヨーロッパにおけるコネクターの規格 EN 362)。
別売のプーリーと組み合わせてホーリングシステムを作成する
際は、 直径 8 ~ 11mm のカーンマントルロープ (EN 892 に適合
したダイナミックロープ、 EN 1891 に適合したセミスタティ ックロ
ープ、 スタティックロープ) のみを使用してください。
点検のポイン ト
器具の状態は、 ユーザーの安全に大きく関係します。
ペツルは、 十分な知識を持つ適任者による詳細点検を、 少なく
とも 12 ヶ月ごとに行うことをお勧めします (国や地域における
法規や、 使用状態によっても変わります)。 警告: 使用頻度によっ
ては、 より頻繁に個人用保護具 (PPE) を点検する必要がありま
す。 Petzl.com で説明されている方法に従って点検してください。
個人用保護具 (PPE) の点検結果を点検フォームに記録してくだ
さい: 種類、 モデル、 製造者の連絡先、 個別番号、 製造日、 購入日、
初回使用時の日付、 次回点検予定日、 問題点、 コメント、 点検者
の名前と署名。
毎回、 使用前に
製品に変形や亀裂、 傷、 磨耗、 腐食がないことを確認してくださ
い (サイドプレート、 カム、 シーブ、 アタッチメントホール)。 スプリ
ングの状態に問題がなく、 正しく機能することを確認してくださ
い。 可動サイドプレートにゆがみがないことを確認してください。
カムの動きとスプリングの状態に問題がないことを確認してく
ださい。 警告: 歯が欠けている、 または摩耗している場合は、 JAG
TRAXION を使用しないでください。 器具の中に異物が入ってい
ないことを確認してください。
ロープ全体を通して、 外皮の状態を目視点検してください。 切れ
目、 熱による損傷、 繊維のほつれや損傷、 毛羽立ち、 化学薬品と
の接触による損傷等がないことを確認してください。 図説の通
り、 ロープ全体を手に通し、 芯の状態を点検してください。 触診に
より、 芯が損傷している箇所 (例: かたい箇所、 柔らかい箇所) を
見つけることができます。 縫製処理済みの末端: 使用による、 また
は熱や化学薬品との接触等による切れ目や損傷、 摩耗がないこ
とを確認してください。 縫製部分が切れたり損傷を受けたり して
いないことを特に注意して確認してください。
コネクター: フレーム、 リベッ ト、 ゲートおよびロッキングスリーブ
に変形や亀裂、 傷、 摩耗、 腐食等がないことを確認してください。
ゲートが開く こと、 自動的にゲートが閉まり確実にロックされるこ
とを確認してください。
TECHNICAL NOTICE JAG SYSTEM
使用中の注意点
この製品および併用する器具 (連結している場合は連結部を含
む) に常に注意を払い、 状態を確認してください。 全ての構成器
具が正しくセッ トされていることを確認してください。
異物 (例: 泥、 雪、 氷、 岩の破片等) によってカムの動きが妨げられ
ないように注意してください。
警告: ロープの状態 (例: 磨耗、 水分、 氷結等) によってロックの効
き具合は変わります。
常にカラビナの縦軸に沿って荷重がかかっていることを確認して
ください。 ロッキングスリーブに注意をはらい、 常にロックされて
いることを確認してください。 何かに押し付けられたりこすれたり
することによって、 ゲートが開いたりロッキングスリーブが損傷し
たり しないように注意してください。
プーリー間のロープにからまりがないことを確認してください。
1.強度
最大使用荷重: 6 kN
破断強度: 16 kN
破断荷重 (セルフジャミングプーリーとして使用): 4 kN
効率
各滑車の効率: 91%
2.各部の名称
(1) サイドプレート (中央)、 (2) ボタン、 (3) カム、 (4) 滑車、 (5)
軸、 (6) 可動サイドプレート (前面)、 (7) 可動サイドプレート (後面)
、 (8) アタッチメントホール、 (9) ロワーアタッチメントホール、 (10)
付属ロープ、 (11) カバー、 (12) ポジショニングバー
主な素材: アルミニウム、 ステンレススチール、 ナイロン、 ポリエ
ステル
3.ホーリングキッ トのセッ ト
器具の内側に刻印された情報に従って、 ロープをセッ トする向き
を選択してください。
機能の確認
器具をロープにセッ トしたら必ず、 荷重がかかる方向にロープ
を引いて JAG TRAXION がロープをロックすることを確認してく
ださい。 システム全体が、 一方向にはロックして荷重を支え、 反
対方向にはロープが流れて引き上げが可能であることを確認し
てください。
4.機能の原理と確認
JAG TRAXION は、 ロープが器具の中で一方向には動き、 反対方
向には動かないようにすることが可能です。 カムの歯がロープを
噛み、 滑車との間で挟むことによってロックします。
システムに吊り下げる前に、 JAG TRAXION のカムが作動し、 ロー
プをロックすることを確認してください。
荷重がかかっていないシステムを伸ばす: カムを解除すると、 ス
ムーズに伸ばすことができます。 カムを押し上げて解除し、 開い
た状態でボタンを押してください。
荷重がかかっているシステムを伸ばす: システムの使用中は、 カ
ムを解除しないように注意してください。 ロープが流れるように、
ボタンは操作せずに、 カムを押し上げて解除してください。
5.レスキューでの使用
JAG SYSTEM は、 人 (1人) や物を引き上げて解放するために
使用します。
セルフジャミング機能の解除
警告: セルフジャミング機能を解除すると、 引き上げている人や
物を落下させる危険があります。 セルフジャミング機能を解除す
るには、 カムを上げてボタンを押します。 ボタンを放すとカムが
解除された状態で固定されます。 セルフジャミング機能を有効に
するには、 もう一度ボタンを押します。
6.ワークポジシ ョニング用調節型ランヤード
EN 358:2018
使用荷重: 100 kg
本製品は墜落からの保護を目的として使用する個人用保護具
(PPE) です。
ハーネス側に JAG TRAXION を使用: 先端をアンカーに、 ロープ
クランプをハーネスの腹部アタッチメントポイントに接続して
ください。
アンカー側に JAG TRAXION を使用: JAG SYSTEM 1 m バージョ
ンのみ使用可能です。 警告: 2m または 5m のバージョンでは、 ア
ンカーと作業位置の間を移動する際にランヤードを張った状態
に保つのが難しく 、 墜落の危険があります。
注意事項: 常にシステムにテンションをかけた状態を維持し、 ア
ンカーよりも低い位置を維持できるように、 ランヤードの長さを
調節してください。
ポジショニングバーはコネクターから取り外さないでください。
ユーザーがベルトで宙吊りになる、 または、 動きの取れない状態
になる危険性が予測される際には、 ワークポジショニング用ベル
トを使用しないでください。
JAG SYSTEM は墜落を止める目的では使用できません。 ワーク
ポジショニング用システムは体を支えるためのものです。 ワーク
ポジショニング用システムにはフォールアレスト用システムを併
用する必要があります。
7.注意
システムは、 ロープに荷重がかかった時に正しい位置および向
きになるようにセッ トしてください。 エッジに器具が押し付けら
れないようにしてください。
全てのサイドプレートがコネクターに正しく クリップされている
ことを確認してください。 ひとつでもクリップされていないと器具
の強度は低下します。
コネクター
コネクターは破断する可能性があります。
コネクターは、ゲートが閉じ、 縦軸方向に正しく荷重がかかった
ときに最大の強度があります。 それ以外の状態や方法 (例:横軸
方向に荷重がかかる、 ゲートが開いた状態で荷重がかかる) で
荷重がかかると危険です。 強度が低下する可能性があります。
8.補足情報
本製品は個人用保護具に関する規則 (EU) 2016/425 に適合して
います。 EU 適合宣言書は Petzl.com で確認できます。
- ユーザーは、 この製品の使用中に問題が生じた際にすみやか
に対処できるよう、 レスキュープランとそれに必要となる装備を
あらかじめ用意しておく必要があります。
- システム用のアンカーは、 ユーザーの体より上にとるようにして
ください。 アンカーは、 最低でも 12 kN の強度を持ち、 EN 795 の
要求事項を満たしていなければなりません。
- フォールアレストシステムでは、 墜落した際に地面や障害物に
衝突することがないよう、 毎回使用前に十分なクリアランスがユ
ーザーの下に確保されていることを確認する必要があります。
- フォールアレストシステムでは、 コネクターの長さも墜落距離
に影響します。
- 墜落距離を短く し、 危険を少なくするため、 アンカーが適切な
位置に設置されていることを確認してください。
- フォールアレストシステムで身体のサポートに使用できるのは、
フォールアレストハーネスのみです。
- 複数の器具を同時に使用する場合、 1つの器具の安全性が、 別
の器具の使用によって損なわれることがあります。
- 警告、 危険: 製品がざらざらした箇所や尖った箇所でこすれな
いように注意してください。
- ユーザーは、 高所での活動が行える良好な健康状態にあること
が必要です。 警告: ハーネスを着用して動きの取れない状態のま
ま吊り下げられると、 重度の傷害や死に至る危険があります。
- 併用する全ての用具の取扱説明書をよく読み、 理解してくだ
さい。
- 取扱説明書は、 製品と一緒にユーザーの手に届かなければな
りません。 また、 取扱説明書は製品が使用される国の言語に訳さ
れていなければなりません。
- 取扱説明書は、 用具から取り外した後も参照できるように、 永
久保存してください。
- 製品に記されたマーキングが読めなくならないように注意し
てください。
廃棄基準
警告: 極めて異例な状況においては、 1回の使用で損傷が生じ、
その後使用不可能になる場合があります (例: 劣悪な使用環境、
海に近い環境での使用、 鋭利な角との接触、 極端な高 / 低温下
での使用や保管、 化学薬品との接触)。
以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないでください:
- 耐用年数を経過した。
- 大きな墜落を止めた、 あるいは非常に大きな荷重がかかった。
- 点検において使用不可と判断された。 製品の状態に疑問が
ある。
- 完全な使用履歴が分からない (例: 判読できない製品のマー
キング)。
- 変更や変化により使用には適さないと判断された (例: 法律、 規
格、 技術、 他の器具との併用に適さない)。
このような製品は、 以後使用されることを避けるため廃棄して
ください。
アイコン:
A.耐用年数 - B.マーキング - C.使用温度 - D.使用上の注意 -
E.ク リーニング / 消毒 - F.乾燥 - G.保管 / 持ち運び - H.メンテ
ナンス - I.改造 / 修理 (パーツの交換を除き、 ペツルの施設外
での製品の改造および修理を禁じます) - J.問い合わせ
3年保証
原材料および製造過程における全ての欠陥に対して適用されま
す。 以下の場合は保証の対象外とします: 通常の磨耗や傷、 酸化、
改造や改変、 不適切な保管方法、 メンテナンスの不足、 事故また
は過失による損傷、 不適切または誤った使用方法による故障。
警告のマーク
1.重傷または死につながるおそれがあります。 2.事故や怪我につ
ながる危険性があります。 3.製品の機能や性能に関する重要な
情報です。 4. し てはいけない内容です。
トレーサビリティ とマーキング
a.個人用保護具の規格の要求事項に適合。 EU 型式検定を行っ
た公認認証機関 - b.この個人用保護具の製造を監査する公認機
関の ID 番号 - c. ト レーサビリティ: データマトリクスコード - d.直
径 - e.個別番号 - f.製造年 - g.製造月 - h.ロッ ト番号 - i.個体識
別番号 - j.規格 - k.取扱説明書をよく読んでください - l.モデル
名 - m.ロック方向 - n.引き手側 - o.荷重 - p.製造者住所 - q.使用
荷重 - r.長さ - s.製造日 (月 / 年)
P0001400G (041124)
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