3.4 歩行訓練
歩行特性がより生理学的歩行に近いほど、 装具の支援がより効果的になります。
装具を最適に使用するために、 理学療法士による歩行訓練を受ける必要があります。 歩行訓練では、 特
に以下の点で訓練が行われます。
- 十分な歩幅。 これは、 システム膝関節の機能に影響します。
- 直立姿勢で歩く。 上体はわずかに前傾させる。
- 整 形外科用器具 (杖、 平行棒、 歩行器など) にはできる限り体重をかけないようにする。 さもないと、
装具のロック機構が作動しません。
歩行訓練により、 装具の使用がより安全になり、 歩行パターンが改善され、 装具に早く慣れることができ
ます。 ロックされた装具をそれまで長年にわたって使用していた場合は、 これは特に重要になります。
階段や、 段差のある床面、 上り坂や下り坂では特に注意してください。 自動モードでの装具使用にまだ
不安がある場合は、 ロックモードの選択をお勧めします (3.1.2項を参照) 。 最初の数週間は、 装具を使用
してみた実体験について、 装具士に定期的に報告してください。 これは、 具体的なアドバイスや支援を
得る唯一の方法です。
4. 装具のク リーニング
装具は定期的にクリーニングしてください。 金属製システム関節を備えた装具は、 水などの液体に浸さ
ないでください。 クリーニングの際は濡れた布で拭き取ってください。 システム関節周囲の部分は除き、
表面を乾いた布で拭いてください。 機械的部分にある目に見えるホコリや糸くずは、 ピンセッ トを使っ
て取り除いてください。 まっすぐ伸ばした位置と屈曲位置で装具をチェックしてください。
5. 装具のメンテナンス
装具のシステム関節は、 3か月おきに装具士にチェックを依頼してください。 フォローアップ来院の際に
この患者向け情報を持参し、 裏表紙の表に次回のアポイントを記入してもらってください。 メンテナン
ス作業や調整、 修理は、 決して自分で行わないでください。 お子様や認知障害のある方の場合は、 保護
者またはケアチームが装具とシステム関節を定期的にチェックし、 摩耗の徴候がないか調べる必要が
あります。 何らかの変化が見られたら、 すぐに装具士に連絡してください。
6. 装具の廃棄
装具が不要になった場合は、 装具士に返却してください。 この製品は他の廃棄物と
一緒に捨てることはできません (図9) 。
7. CE適合
当社の医療装置及びその付属品は、 医療装置指令93/42/EECの要件を満たしていることを宣言します。
よって、 FIOR & GENTZ製品にCEマークが付いています。
図9
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