メインテナンス
10. マスピースを唇で密閉します。
11. ノーズクリップを開き、鼻に付けます。
鼻を密閉します。
情報
i
i
スターターの酸素は、1 ~ 2 分以内に呼吸袋に流れ込みます。ただし
呼吸袋は完全には膨らみません。必要に応じ呼吸袋を手で広げてく
ださい。
12. 呼吸袋が膨らまない場合は、周囲の空気を吸って、装置内に 2 ~ 3 回強く
吐きます。
13. 装置を図のように持ち、ネック
ストラップの端を引いて装置を
引き上げます。
装置は胸の前に配置し、上げ過
ぎないでください。また、マウ
スピース部分で引っ張らないで
ください。
14. 必要に応じ視力矯正めがねを外
します。
15. 必要に応じ、保護ゴーグルを装
置とゴーグルホルダーから外し
て装着します。
16. チェストベルトを体に回してバ
ックルを閉じます。
17. チ ェ ス ト ベ ル ト を 引 き 締 め ま
す。
3.5
使用時
3.5.1 避難時の重要なルール
慌てずに落ち着いて避難を開始します。
避難経路を計画し、より安全な環境空気へと通じる最短ルートを選択しま
す。
熟慮して避難を行います。焦って呼吸が早くなると、酸素消費量が増加し
ます。
マウスピースを常に歯と唇の間にしっかり固定し、唇で密閉してくださ
い。
酸素自己救命器から供給される空気は、暖かく乾燥しています。これは、
装置が正しく機能している証拠です。変わった味を感じることがあります
が、異常ではなく危険性はありません。
呼吸袋を壊したり押しつぶしたりしないでください。さもないと生命維持
に必要な酸素が失われます。
嘔吐する場合はマウスピースを口から外し、マウスピースを親指で閉鎖し
ます。酸素自己救命器内に嘔吐しないでください。
周囲から有害物質を含む空気を吸い込まないように、マウスピースを再び
口に入れたら、まずは酸素自己救命器から息を吸います。
3.5.2 使用中に装置を交換する
新しい酸素自己救命器を装着する必要がある場合は以下の手順で行います:
1.
古い装置のチェストベルトを、装置がしっかり体に固定されるように、き
つく締めます。
2.
必要に応じヘルメットを脱ぎます。
3.
新しい装置を用意します。
a.
締め付けバンドが外れるまで開封具を引き上げます。
b.
ケース上部を取り外して捨てます。
c.
ネックストラップの黄色のループを持ち、装置をケースから引き出し
ます。
警告
!
装置をケースから出す際に、呼吸用ホースを引っ張らないでくださ
い。
さもないと、 装置が破損し、 十分な呼吸用空気が供給されないおそれ
があります。
d.
装置を、呼吸袋が体から離れるように持ちます。
4.
古い装置のネックストラップのバックルを外します。
装置はチェストベルトによって胸の前に保持されます。
5.
引き続き古い装置を使って呼吸を行います。
6.
新しい装置のネックストラップを首に掛けます。
7.
最後に 1 回、古い装置から息を吸います
8.
新しい装置のマウスピースを、顔方向に上に引きます。
その際、マウスピースのプラグが外れます。スターターのピンが装置から
抜けます。
9.
古いマウスピースとノーズクリップを外して下に落とし、素早く新しいマ
ウスピースを口に入れます。
このとき、呼吸用ホースがねじれないよう注意してください。
ゴム部分を歯と唇の間に当てます。
10. マウスピースを唇で密閉します。
11. ノーズクリップを鼻に付けます。
鼻を密閉します。
12. 新しい装置に息を吐きます。
134
情報
i
i
スターターの酸素は、1 ~ 2 分以内に呼吸袋に流れ込みます。ただし
呼吸袋は完全には膨らみません。必要に応じ呼吸袋を手で広げてく
ださい。
13. 新しい装置から普通に息を吸います。
14. 古い装置のチェストベルトのバックルを外します。装置を下に落としま
す。
15. 新しい装置の底を持ち、ネックストラップの端を引いて装置を引き上げま
す。
装置は胸の前に配置し、上げ過ぎないでください。また、マウスピース部
分で引っ張らないでください。
16. 必要に応じ、保護ゴーグルを装置とゴーグルホルダーから外して装着しま
す。
17. チェストベルトを体に回してバックルを閉じます。
18. チェストベルトを引き締めます。
19. 必要に応じヘルメットをかぶります。
3.5.3 使用の終了
吸気が困難になり、呼吸袋がしぼみ始めたら、酸素の供給が終わりに近づいて
います。
鉱山の地下で使用した酸素自己救命器を、使用後に地下に放置しないでくださ
い。
4
メインテナンス
00731209.eps
4.1
クリーニング
注意
!
酸素自己救命器をクリーニング目的で開けてはいけません。
1.
摩耗防止ラバーケースと携行用ストラップは、酸素自己救命器から取り外
し、水槽の水に浸けて石鹸で洗います。
2.
酸素自己救命器は、湿らせたブラシで洗います。
ぬるま湯を使用してください。マイルドタイプの洗浄剤を薄めて使用でき
ます。
3.
すべての部品を、室温または乾燥機 (45 °C 以下)でしっかり乾燥させま
す。
4.
摩耗防止ラバーケースと携行用ストラップを再び取り付けます。
4.2
メインテナンス作業
4.2.1 のぞき窓の交換
1.
壊れたのぞき窓を、ピンレンチ (サイズ:35 mm)で取り外します。
2.
新しいのぞき窓に O リングを付け、ピンレンチでケースに取り付けます
(締付トルク:2.5 Nm) 。
4.2.2 ウェストベルト用の支持リングを取り付ける
1.
支持リングを、通し穴がのぞき窓側になるように配置します。
2.
支持リングをケース下部にスライドさせ、固定部位にはめ込みます。
4.2.3 ショルダーストラップまたはハンドストラップ用の支持リングを取り付
ける
1.
支持リングを、真ん中の継ぎ目がのぞき窓側になるように配置します。
2.
支持リングをケース下部にスライドさせ、固定部位にはめ込みます。
4.2.4 支持リングを取り外す
マイナスドライバで、支持リングと酸素自己救命器の間を押し、支持リン
グを外します。
4.2.5 摩耗防止ラバーケースを取り付ける
1.
摩耗防止ラバーケースを、真ん中のくぼみがのぞき窓の下になるように配
置します。
2.
摩耗防止ラバーケースを装置に被せます。
3.
摩耗防止ラバーケースの固定用穴を支持リングのフックに掛けます。
4.2.6 摩耗防止ラバーケースを取り外す
摩耗防止ラバーケースを支持リングのフックから外し、装置から外しま
す。
5
輸送
酸素自己救命器の輸送は、国際輸送規定に従います。未使用の酸素自己救命器
は、
UN 3356 "Oxygen generator, chemical" Class 5.1, packing group II に区分され
ます。
使用済み酸素自己救命器の区分:
UN 3085, Oxidizing solid, corrosive, n.o.s.(Potassium Superoxide, Potassium
Hydroxide), Class 5.1, packing group I
委託する運送業者の特別規定にもご注意ください。
6
保管
酸素自己救命器は、乾燥した涼しい場所で保管してください。保管温度は 8 章
(135 ページ)を参照してください。
Dräger Oxy 3000/6000 MK II