をスタンバイ位置まで動かします。(3) デバイスに表示
されている図に従って、ロープを取り付けます。(4) サ
イドプレートを閉じ、ロック用コネクタでデバイスを適
切な取付位置またはアンカーに固定します。
アンカーでの使用方法
人間工学、ロープの向きの変更、および/またはロープ
と装置の位置合わせの改善のため、クリアランスが狭い
場合やオーバーヘッドでリギングをする場合には、カラ
ビナを追加することを推奨します。追加のカラビナがあ
れば、荷重をかけるためにロープの自由端の摩擦を増や
すことができる場合があります。
サイドプレートとラッチをロックする
必要な場合、ロープの取り付け後(つまりレスキューキ
ットとして使用される場合)に、サイドプレートとラッ
チ機構をロックすることができます。サイドプレート保
持用スクリュー(ハンドルに収納されています)を、サ
イドプレートにあるサイドプレート・ロックアウト・ス
クリューホールに取り付けます。サイドプレートとラッ
チが固定されたことを確認します。
8. 機能テスト
毎回の使用前に、ロープが正しく取り付けられている
か、またデバイスが適切に作動するかを確認します。使
用する前に、CLUTCHに適切にロープが装着されていな
ければなりません。このテストを行うときには、常にバ
ックアップの安全システムを使用するようにしてくださ
い。(1) コントロール・ハンドルをスタンバイ位置まで
動かし、アンカー/ロープの荷重側に対して素早く引っ
張りを加えます。装着方法が正しい場合はCLUTCHはロ
ックします。(2) 段階的にデバイスに荷重をかけます(
ロープをぴんと張り、ハンドルはスタンバイ状態)ロー
プの制動側をしっかりとつかみながら、コントロールハ
ンドルを徐々に下降位置まで動かし、ロープがデバイス
を通るようにします。
• 下降可能 = ロープが正しく取り付けられている。
• 下降不可能 = ロープの取付け確認が必要。
(3) コントロール・ハンドルをリリースすると、-
CLUTCHはロックしてロープを保持するはずです。(4)
デバイスを引っ張るようにしてロープを通します。カチ
ッという音がはっきり聞こえます。
警告:死亡の危険。
本デバイスまたはその構成部品
(シーブ、コントロール・ハンドルなど)の操作に干渉
するものが一切ないようにしてください。デバイスにか
かるいかなる制約もブレーキの機能を弱めたり無効にし
てしまう可能性があります。
9. 固定
注記:確実なタイオフが必要な場合は、ロープの荷重/
張力側のロープの自由端を適切なタイオフ方法(図を
参照)で縛り、システムを固定することを推奨しま
す。固定する場合は(または他のタイオフ方法すべて
において)図で推奨されているように、結び目とデバ
イスの間に最低6インチ(152 mm)の距離を維持する
必要があります。
10. 使用にあたっての注意
警告:ロープを下げるときは、ロープのテールが、ベケ
ットに隣接するフリクション・シューを通過する必要が
あります。テールがサイドプレートの上やシャーシの背
面に来ることのないようにしてください。
11. EN 12841/C
EN 12841:2006/C 下降
CLUTCHは、作業ラインを下降させるために使用され
るEN12841タイプCのロープ調節器です。CLUTCHは、
ユーザーが手動で降下速度を制御し、また,コントロー
ル・ハンドルをリリースすることでロープ上の任意の場
所で停止できる制動装置です。傾斜した地形や水平な地
形にも同じ方法を使用します。EN12841:2006タイプC規
格に準拠するため、10.5-11mm EN1891タイプAのセミス
タティックロープ(コア+シース)を使用します。[認証
のための試験は、Teufelberger Patron社にて10.5mmと
11mmロープを使用して行なわれました。]
下降:
コントロール・ハンドルのポジションを変えながら下
降をコントロールします。常に制動側のロープを把持
するようにします。下降を停止するにはコントロール・
ハンドルをリリースします。パニックが起きた場合:
コントロール・ハンドルを引っ張りすぎるとデバイスが
ブレーキをかけ、ロープがロックされます。下降を続
けるには、まずコントロールハンドルをスタンバイ位置
にリセットします。最大許容速度は、デバイスにかかる
負荷と相関しています。30kgから200㎏の間の負荷があ
る場合、速度を2m/sまでに制限します。200 kgから240
㎏の間の負荷がある場合、速度を0.5 m/sまでに制限し
ます。ユーザーは下降する前に自分が下降する速度を見
積もることができなければなりません。速度は、デバイ
スを通過するロープにある斑点模様を観察することによ
って判定できます。あるいは、分かっている距離を基に
して下降時間を割り出すことも可能です。荷重の大きな
ものを長距離にわたって下降させる場合、デバイスに蓄
積する熱を最小限にするために低い方の速度に制限する
ことを推奨します。
作業位置決め - 確実な停止:目的の位置で停止した後、
両手を自由に使う事ができるよう、ハンドルをスタンバ
イまたは停止の位置に動かしてデバイスをロープ上でロ
ックします。デバイスのロックを解除して下降を続ける
には、ロープの制動側をしっかりと把持し、コントロー
ル・ハンドルをリリース位置まで徐々に動かします。
重要:タイプCのロープ調節デバイスのおもな機能は、
作業ラインに沿って進むことです。EN 12841ロープ調
節器は落下防止システム内では使用しないでください。
接続部の最大長は110㎜とします。ユーザーの全重量を
荷重したアンカーロープが作業ラインになります。安全
ラインに接続された、タイプAのバックアップデバイス
を使用することが必要です。バックアップシステムが作
業ラインに決してかからないようにしてください。過
負荷または動的荷重によりアンカーロープが損傷する
可能性があります。EN 362ロック機構付きカラビナを
使用して、ディセンダーをハーネスに直接取り付けて
ください。ハーネスにディセンダーを接続するときは、
いかなるタイプのランヤードやエクステンションも使
用しないでください。ディセンダーと組み合わせる機
器はすべて最新の規格に準拠していなければなりませ
ん。アンカーラインはユーザーより上のアンカーポイ
ントに取り付け、ユーザーとアンカーの間のアンカー
ラインには、決してスラック(たるみ)が生じないよ
うにしてください。
本デバイスはEN 12841/C 5.3.6の油、または5.3.7のほこ
りに対する耐性検査は実施されていません。油やほこり
のある場所で使用する場合は十分に注意してください。
12. EN 341/2A
EN 341:2011/2A規格情報
警告:レスキューでの使用に限ります。
• ディセンダーデバイスは、明確な緊急時の手順に従っ
て使用できる能力を持つ人のみが使用できます。
• 制動側のロープは常にしっかりと把持した状態を保っ
てください。下降中にコントロールを失わないようにし
てください; 一度コントロールを失うとそれを取り戻す
のが困難な場合があります。
• ディセンダーデバイスとアンカーポイントの接続は、
下降の妨げにならないようにしなければなりません。
• ユーザーとアンカーポイントの間には決してスラック
(たるみ)が生じないようにしてください。
• ライン終端には常にストッパーノットを結び、終端処
理を施すようにします。
• 本デバイスは下降中に過熱し、破損することがあ
ります。
• 常に程よい速度で下降するようにしてください。(<2
m/s)。
• 機器の保管時は風雨などにさらされないよう保護し
てください。
Teufelberger Patron 10.5 mmロープ:および
Teufelberger Patron 11 mmロープ使用時のCLUTCH
認証データ:
• 下降重量 m: 30-230 kg Ø 10.5 mm ロープ
• 下降重量 m:30 – 240 kg Ø 11 mm ロープ
• 下降高度 h:200 m/s 最大
• 下降速度 V:2 m/s 最大
• 使用時の温度 T:-30/+60℃
荷重30 kg、200 mの下降回数 n = 最大127回
荷重240 kg、200 mの下降回数 n = 最大16回
• W = 9.81 x m x h x n
ロアリング時/下降する時:制動側のロープをしっかり
と把持し、コントロール・ハンドルを徐々に動かしなが
ら下降速度を調整します。停止するにはコントロール・
ハンドルを離します。
13. ANSI Z359.4-2013
ANSI Z359.4-2013 規格情報
最大下降高さ:200 m
下降回数:2
容量負荷:132 – 310 lbs.(60-141 kg)
多目的使用デバイス
静的カーンマントルロープØ 11 mmを使用します。
本機器を使用する救助者すべてに、使用説明書を提供し
なければなりません。本製品と関連して使用される機器
についてはそれぞれの使用説明書に従ってください。製
品の点検は、製造者の使用の指示および点検フォームに
基づいて実施することが必要です。使用するアンカーは
最低13.8 kNまたはシステムに使用するものの5倍の静的
荷重を持つ十分の強度を備えたものでなければなりま
せん。救助において、落下防止に使用するアンカーは
ANSI Z359.1要件に準拠している必要があります。アン
カーへの接続は、救助活動中に事故を誘発する可能性の
あるいかなる動きも生じないように行わなければなりま
せん。アンカー、またはユーザーへのデバイスの接続に
は、ANSI Z 359.12のカラビナを使用してください。ロ
ープを個人、またはアンカーへの接続は、8の字通し結
びを使用します。全荷重をかける前には接続部に対して
テンションテストを実施してください。救助の場面にお
ける方法についてはANSI Z359.4およびZ359を参照して
ください。救助計画: 救助計画を策定していること、
また本デバイスの使用中に発生する可能性のある、緊急
事態に迅速に対処する手段を準備しておくことが必要で
す。警告: 複数の種類の機器を使用する場合は、各機
器どうしの互換性を確認してください。ある機器の安全
機能が、別の機器の安全機能に影響されることによっ
て、危険な状況が発生する可能性があります。電源の近
傍、機械の移動作業、研磨剤や鋭利な表面を持つものの
付近、または化学物質や極端な温度にさらされる危険性
がある環境で作業する場合は常に注意を払ってくださ
い。降下のエネルギーは、降下する距離の長さ、荷重の
質量、重力加速度、および降下の連続回数の積に等しく
なります。本機器の誤った使用により、付加的な危険が
発生することになります。
ロアリング時/下降する時:制動側のロープをしっかり
と把持し、コントロール・ハンドルを徐々に動かしなが
ら下降速度を調整します。停止するにはコントロール・
ハンドルを離します。
14. 高い負荷をかけた使用/
専門的訓練を受けた人に
のみ可能な使用方法
この使用法について特にトレーニングを受けた専門家ユ
ーザーは、CLUTCHを272kgまでの荷重に使用すること
ができます。この操作は、この使用法に特化してトレ
ーニングを受けた救助者のみに許可されるものです。重
荷重、衝撃荷重は絶対にかけることが無いようにして
ください。これらのケースにおいて、ユーザーは特に注
意を払い、制動側ロープをしっかりと把持した状態を
維持してください。
高い負荷をかけた使用、専門的訓練を受けた人にのみ可
能な使用方法-下降/ロアリング
CLUTCHを使用して、最大272kgまでの荷重を下降また
はロアリングさせることができます。重荷重のロアリン
グ時は、0.5m/sよりも低い速度を維持してください。追
加のカラビナがあれば、荷重をかけるためにロープの自
由端の摩擦を増やすことができる場合があります。オー
バーヘッド・アンカーから重い荷重をロアリングする場
合には、摩擦を増加させるために2個目のカラビナを使
用することを推奨します。
高い負荷をかけた使用、専門的訓練を受けた人にのみ可
能な使用方法-ビレイ
CLUTCHを使用して、最大272kgまでの荷重をビレイ
することができます。重荷重をビレイする場合は、
システムの中にたるみを最小限にすることが推奨さ
れています。
15. NFPA 2500 (2022 ED)
警告
• 本機器の不適切な使用は、重傷または死亡の原因とな
る可能性があります。
• 本機器は経験を積んだプロフェッショナルが使用する
ことを意図して製造されています。
• 事前に訓練を受けることなく使用を試みてはなり
ません。
• 使用前にはすべてのラベルおよび指示をすべて読み、
理解してください。
• 使用、点検および修理はすべて製造者の指示に基づい
て実施してください。
• いかなる方法でも本機器の改造や変更を行っては
なりません。
ユーザー情報
ユーザー情報は製品のユーザーに提供されます。NFPA
規格2500では、機器とユーザー情報は別に保管し、恒
久的な記録として保持することが推奨されています。
本規格では、デバイスに保存するユーザー情報のコピ
ーを作成し、使用の前後にその情報を参照することも
推奨されています。NFPA1500の 消防局労働安全衛生プ
ログラム(Standard on Fire Department Occupational
Safety and Health Programs)、およびNFPA 1983の緊
急サービスにおける人命安全ロープおよび機器に関する
規格(Standard on Life Safety Rope and Equipment for
Emergency Services).には、人命安全機器に関する追
加情報が掲載されています。
CLUTCH USER MANUAL
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