ステレオ録音のためのマイ クロホン
テクニッ ク
2本のマイ クロホンを使用してステレオ録音を行う と、 人の耳
に聴こえるのと同様の音を捉えることによ り、 臨場感が得られ
ます。 パニング (信号を左右に向けること) によ り、 ステレオやヘ
ッ ドホンで聴く場合に音の幅と指向性が向上します。
ヒント : 信号をパニングする際に左右の間隔を広げると、 ス
テレオ音声の分離と幅が拡大されます。 ただし、 間隔を広げ
すぎるとステレオ音場の中央で空洞音が生じることがあるた
め、 注意が必要です。
① X-Y一致ペア
X-Yテクニッ クを用いると、 両方のマイ クロホンに音が同時
に到達するため、 優れた位相干渉性が得られます。
配置 : 2本のマイ クロホンのヘッ ド部を、 触れそうで触れな
い程度に近づけて配置します。 マイ クロホンの間の角度を
90° ~120° の間で調整し、 音源の幅を完全に捉えられる位
置に設定します。
90 120
オプシ ョ ンの付属品及び交換パーツ
スイベルスタン ドアダプター A25D
ウ ィ ン ドスク リ ーン A3WS
② ORTF
ORTFは、 フランスの放送規格と して開発されたもので、 人
間の耳の間隔と角度を再現します。 このテクニッ クを用い
ると、 自然で幅のある音が実現できます。
配置 : マイ クロホンの間の角度が110° 、 ヘッ ド部の間隔が
17 cmになるよう に配置します。
③ A/B間隔配置ペア
間隔配置ペア録音では、 ドラマチッ クなステレオ効果が得
られます。 これは、 2本のマイ クロホンに音がわずかにずれ
て到達し、 聴く人はそれによって音源の位置を把握するた
めの時間的な手掛かりが得られるからです。
配置 : ドラムオーバーヘッ ドの場合は、 スネア ドラムと各マ
イクロホンとの距離が同じになるよう に配置すると、 的が
絞られた張りのあるサウン ドが得られます。 巻尺または紐
を使用し、 この距離を確認します。
110
17 cm
(6.7 in.)
1-3 m
(3-10 ft)
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