MIDI
In
Out/Thru
3 チューブ ・ セーフティ ・ コントロール (TSC) :
チューブ ・ セー フティ ・ コントロールについては、 ひとつの章を設けて解説し
ています。 詳細は第7章を参照してください。
4 RED BOX OUT :
Hughes & Kettner社が開発したRed Boxは、 長年にわたり、 業界の標準
となるスピーカー ・ エミュレーション機能内蔵ダイレクト ・ ボックスとされてきま
した。 GrandMeister 36の出力セクションに内蔵されたこのRed Boxは、 パ
ワー ・ アンプとPower Soakの間から取り出されたスピーカー出力を、 ミキサー
卓に直接入力できる周波数補正されたバランス出力に変換します。 この出力信
号をPAあるいはスタジオのモニターで鳴らすと、 本物らしいサウンドが得られ
ます。 キャビネットの音をマイクで拾ったというよりもむしろ、 キャビネットその
ものに近いサウンドです! 好みに応じてアンビエントやルーム ・ エフェクトも
加えてみてください。
参考 : この出力とミキサー卓との接続には、 マイク用のケーブルを使用してく
ださい。 ミキサー卓のXLR入力は、 ライン ・ レベルに設定されていることを確
認してください。 ミキサー卓にXLR入力がなかったり、 あってもライン ・ レベ
ルに設定できなかったりした場合には、 XLRプラグを6.3mm (1/4インチ)
標準プラグに変換するケーブルで接続してください。 このケーブルは、 楽器店
で簡単に入手できます。
注意 : アンプのMASTERとPower Soakモードの設定は、 信号レベル
に直接影響します。 モードを36Wから18Wに切り替えると、 SPEAKER
出力と同様にRED BOXの出力レベルも変わります。 ただし、 18Wから
5W、 1W、 スピーカー ・ オフ (サイレント ・ レコーディング用) へと出力を下げ
た場合は、 RED BOXの出力レベルは変わりません。 そのため、 18Wから
36Wモードに (プリセットを利用して) 切り替えれば、 たとえばステージで
リードを取る時、 即座に音量を上げることができます。 それに従って、 RED
BOX OUTに送られる (すなわち、 ミキサー卓に送られる) 信号レベルも上
がります。 18W、 5W、 1W、 スピーカー ・ オフの設定の間では、 RED BOX
OUTの信号レベルは変わりません。 それには理由があります。 リハーサルや
自宅練習、 サイレント ・ レコーディングの際には、 MASTERノブを調節せず
に、 SPEAKER出力を適正なレベルに設定できるようにするためです。
48Vファンタム電源 : ミキサー卓の48Vファンタム電源は、 問題なく使用できま
す。 RED BOX OUT端子は、 ミキサー卓のXLR端子から出力される直流のファ
ンタム電源を自動的にカットするように設計されています。
4.1 Speaker Cabinet Typeボタン :
このボタンで、 クラシックとモダンのキャビネット ・ タイプを切り替えます。 た
だし、 この機能はあくまでも、 サウンドを大幅に変化させるものではなく、 微妙
に変化を持たせるためのフィルターです。
5 NOISE GATE Hard/Softノブ :
ノイズ ・ ゲートの感度を調節するノブです。 IDB (TM) テクノロジーによって、
ノイズ ・ ゲートは標準的なアタックとスレショウルドのパラメーターを自動的に
調節します。 このノブを反時計方向に回し切った位置にはHard、 時計方向に
回し切った位置にはSoftと表示されています。 ノブを時計方向に回すほど、 ゲ
ートはより敏感に反応するようになります。 ごく低い信号レベルでもゲートが
開くようにするには、 ノブを12時の位置に設定してください。 ノブをそれよりも
反時計方向に回すと、 ノイズ ・ ゲートは開きにく くなり、 信号はミュートされやす
くなります。
ギターとアンプの間やFXループに接続した外部機器のノイズ ・ ゲートは、 信
号レベルを1箇所でしか検知しませんが、 インテリジェント ・ デュアル ・ ブレーク
ポイント (IDB) テクノロジーでは、 信号レベルを入力の直後と、 プリアンプ出力
がエフェクターに送られる直前との2箇所で検知します。 ノイズ ・ ゲートは、 これ
ら2箇所のレベル値を参考にして、 適切に反応します。 また、 このゲートはリバー
ブとディレイの音をカットしないようになっています。
NOISE GATE
FX LOOP
LINE OUT
Send
Return
to Power amp
Hard
Soft
™
TSC
RED BOX OUT
Speaker
Cabinet Type
DI Out
重要 : NOISE GATEノブの設定は、 ノイズ ・ ゲートをオンにしたプリセット
の全てに対して有効です。 リハーサル ・ ルームとステージで状況が異なる場合
には、 このノブを回すだけで、 全てのプリセットにおけるゲートの効き方を調
節できます。
ヒント : ノブを12時の位置に合わせるのが、 最も一般的な設定です。 ハイ ・ ゲイ
ンのサウンドでスタカート (短い音符) の速いリフを刻む場合は、 Hard寄りに
設定すると良いでしょう。
6 LINE OUT、 FX LOOP Send、 Return端子
6.1 LINE OUT端子 :
プリアンプの出力信号を、 もう1台のパワー ・ アンプやチューナーに送るた
めの端子です。
6.2 FX LOOP Send端子 :
外部のエフェクト ・ プロセッサーの入力端子に接続します。
6.3 FX LOOP Return端子 :
外部のエフェクト ・ プロセッサーの出力端子に接続します。
ヒント : ストンプ ・ ボックスを使用する場合は、 4本ケーブル方式を試してみてく
ださい。 すなわち、 アンプの入力に接続した時に最も効果的なエフェクターを
使用する場合は、 直列に接続したエフェクターの最初の機器の入力にギターを
接続し、 最後の機器の出力をアンプの入力に接続します。 同様に、 FX LOOPに
接続した時に最も効果的なエフェクターを使用する場合には、 エフェクターの
出力端子をアンプのReturn端子、 入力端子をSend端子にそれぞれ接続しま
す。 こうすることで、 コーラスやフェイザーなどのモジュレーション系のエフェク
ターをGrandMeister 36のプリアンプの前、 リバーブやディレイなどのエフェ
クターをプリアンプの後にそれぞれ接続することができます。
アンプのモデリング機能を内蔵したマルチ ・ エフェクターを使用する場合は、
エフェクターの出力をGrandMeister 36のFX LOOP Return端子に直接接
続することもできます。 POWER SOAKとRED BOXと組み合わせれば、 モデ
リングされたアンプの出力ばかりでなく、 あらゆる入力信号にリアンプやサウン
ド創りの可能性を提供する、 優れたレコーディング用機材として利用できます。
注意 : アンプ ・ モデリングを利用する場合には、 マルチ ・ エフェクターの出力端
子をFX LOOP Return端子に直接接続すれば、 GrandMeister 36の
プリアンプをバイパスすることができます。 ただし、 チャンネルを切り替える
と、 パワー ・ アンプもそのチャンネルに合わせてサウンドが切り替わります。 つ
まり、 パワー ・ アンプだけを使っているつもりでも、 チャンネルごとにサウンド
が変わってしまうのです! アンプ ・ モデリングのサウンドや音量をプログラ
ムした通りに保つには、 特定のプログラミングでどのチャンネルを使用した
か覚えておいて、 アンプ ・ モデリングの種類に応じてチャンネルも切り替える
必要があります。 もちろん、 MIDI機能を持ったマルチ ・ エフェクターを使うの
であれば、 GrandMeister 36のプリセットと併せてプログラムするのが
良いでしょう。
7 MIDI In端子 :
この端子は7ピンですが、 標準的な5ピンのプラグの付いたMIDIケーブルも
接続できます。 追加された2本のピンは、 Hughes & Kettner社製FSM-432
MIDIボードにファンタム電源を供給するためのものです。
重要 : FSM-432を同梱の7ピンMIDIケーブルでアンプに接続する場合は、
ファンタム電源が供給されるので、 外部電源は必要ありません。 いっぽう、 5
ピンのMIDIケーブルを使用する場合には、 外部電源が必要です。 FSM-432
(Mark II以降のモデル) は、 9〜15Vの範囲内でACにもDCにも対応す
る、 画期的な電源入力端子を備えています。
POWER SOAK
SPEAKER
8 - 16 Ohms
18 W
5 W
1 W
36 W
57