「VOL 1(容量1)」がディスプレイに表示されます。これでピペットの準備は完了です。
1. 液体にチップを浸し,トリガーを押してください。最初の容量が吸引され,2番目
の容量がディスプレイに表示されます。
2. チップを液体から引き上げてください。その際,チップをリザーバーの縁に軽く触
れてチップの外側に付いた余分な液体を落としてください。
3. 次の液体にチップを浸し,トリガーを押してください。表示された容量が吸引され,
次の容量がディスプレイに表示されます。
4. チップが最後の容量を吸引するまで,手順2と3を繰り返してください。容量の合
計値がディスプレイに表示されます。
5.
トリガーを押し続けると,混合した液体が分注されます。ブローアウトは分注量に含まれます。
6. トリガーから指を離し,レディポジションに戻してください。
7. 必要に応じてチップを交換し,ピペッティングを続けてください。
注:「CANCEL(キャンセル)」(レフトセレクションキー)を押すと,いつでもピペットを空にすること
ができます。
OPTION(オプション)
CALIBRATE(キャリブレーション)
キャリブレーションモードです。「キャリブレーション」の項を参照してください。
SERVICE(サービス)
「SERVICE(サービス)」モードでは,ピストンをモーターシステムから切り離すための
準備をします。詳しくは「メンテナンス」の項を参照してください。
LANGUAGE(言語)
ディスプレイに表示する言語を変更する機能です。English(英語),日本語,ドイツ語,
スペイン語,フランス語,イタリア語,スウェーデン語から選択することができます。
NAME(名前)
この機能を使ってピペットに名前を付けることができます。名前は,ピペットがスリープ
モードの時,常にディスプレイに表示されます。初期設定を変更する場合は,MENU(メニ
ュー)画面から「NAME(名前)」を選択し,「EDIT(編集)」を押してください。最初の文
字が点滅します。スクロールキーを使って文字を変更した後,「OK」を押して次の文字に
進んで下さい。最後の文字で「OK」を押すと,新しい名前が設定されます。
POWER(電源)
電源を切ることができます。いずれかのキーを押すと再び電源が入ります。
BUZZER(ブザー)
電子音(操作音)のON/OFFを切替えることができます。
VERSION(バージョン)
ソフトウェアのバージョンを表示します。
BACKLIGHT(バックライト)
バックライトのON/OFFを切替えます。
フィンピペットは全て,設定した容量で正しく分注が行われるよう,蒸留水またはイオン
交換水で検定と調整を行った後,製品として出荷されます。通常,ピペットを調整する必
要はありませんが,温度や粘性の異なる液体を取り扱う場合などは,再キャリブレーショ
ンおよび調整を行うことが可能です。
使用機器と検定条件
分析用天秤を必ず使用して下さい。天秤の感量は,ピペットの検定容量に合わせて選択し
てください。
検定容量
感量
10μl 未満
0.001mg
10~100μl
0.01mg
100μl 超
0.1mg
天秤の測定の不確かさがわかっている場合,再現性および直線性の代わりにこれを用いる
ことができます。
検定液は,蒸留水またはイオン交換水(ISO 3696「grade 3」に準拠するもの)を使用し
ます。通風が無く,ピペット,検定液,室温が15~30℃で安定(±0.5℃)している環境
で検定を行ってください。相対湿度は50%を超えていなければなりません。特に容量が
50µl 未満の場合,蒸発の影響を防ぐために,できる限り高湿度の環境が望まれます。エヴ
ァポレーショントラップなどのアクセサリの使用をお勧めします。
キャリブレーション
精密度(再現性
および直線性)
0.001mg
0.02mg
0.2mg
89
測定の不確かさ
0.002μl
0.02μl
0.2μl
日
本
語